IT系の個人事業主は、損害賠償のトラブルに備えてIT業務賠償責任保険に加入しておくべきだ。
IT系の仕事では、幅広い業務を行うことが可能になる。インターネットを使うことで、その業務の範囲は国内だけに留まらず世界中に及ぶ。
ただし、ビジネスとして多様な可能性がある反面、リスクの面ではシステムの複雑化によって情報管理が難しくなり、機密情報などが流出することがある。また、不正アクセスのウィルス感染で業務に支障をきたし多大な損害を被る場合もある。
このように、様々な形で予期せずにリスクは発生するため、ITに携わる個人事業主は、損害や賠償、保障などを個人で全てを行わなければならない。
ITの賠償責任保険は企業向けに販売されているものがほとんどだが、個人向けのものもある。
補償内容は一般的に、第三者への身体障害や財物損壊などを補償し、他は業務過誤として補償範囲に含まれないことが多い。賠償責任保険を選ぶ際には保険の適用範囲をしっかりと確認してから加入することが大切だ。
IT系の仕事では特に、セキュリティ対策を万全にしておくべきだろう。
過去には、クライアントの個人情報が流出し、裁判で争われたこともある。損害賠償の請求を求める原告の訴えに対し、裁判所は、被告には管理責任があると認定し、セキュリティ対策の不備を理由に重過失と判断したのだ。
IT系の個人事業主は企業と違い、損害賠償で多額の請求をされても個人で責任を取らなければならない。IT業務賠償責任保険は、IT系の個人事業主のあらゆるリスクに備えるために必要な保険だ。